キャンピングカーの電力問題解決!~これで最適なインバーター選びを徹底解説~

2024年10月21日

キャンピングカーライフをより快適にするためには、【電気】が使えるということは、とても重要です。

家庭で使っている冷蔵庫や電子レンジ、パソコンなどの電化製品をキャンピングカーでも使用したいと思ったときには「インバーター」が必要になります。

インバーターは、キャンピングカーのバッテリーが供給する「直流電流(DC)」を、家庭用の「交流電流(AC)」に変換し、さまざまな電化製品を使用可能にしてくれます。

インバーターにはいくつかの種類があり、それぞれに特徴があります。

この記事では、キャンピングカーで使用される

  • インバータ設置のメリット・デメリット
  • インバーターの種類やそれぞれのメリット・デメリット
  • インバーター選びのポイント、不具合が発生したときの前触れや対策

について詳しく解説します。

インバーター設置のメリット・デメリット

インバーターを設置するメリット

  1. 家電製品の利用が可能
    キャンピングカーにインバーターを設置する最大のメリットは、家庭用の電化製品を車内で使用できる点です。
    特に長期間の旅行や車中泊では、冷蔵庫や電子レンジ、エアコンなどが使えることで、旅がより快適なものになります。

  2. エネルギー効率の向上
    高品質な純正弦波インバーターを使用すれば、効率的に電力を変換でき、バッテリーの無駄を減らせます。
    特に、キャンピングカーでの長距離旅行やオフグリッド生活(電力会社の送電網(グリッド)に接続せず、太陽光や風力などの自然エネルギーを主電源として電気を自給自足する状態)では、エネルギーの効率が非常に重要です。

インバーター設置のデメリット

  1. 高コスト
    インバーターの中でも特に純正弦波インバーターは高価で、設置費用もかかります。
    予算が決まっている場合、どのインバーターが本当に必要かを慎重に選ぶ必要があります。

  2. 設置スペースの確保
    インバーターは小型のものもありますが、特に高出力のインバーターは大きく重いため、設置スペースの確保が問題になることがあります。
    キャンピングカー内の限られた空間をどう有効に使うかが課題となります。

  3. メンテナンスが必要
    インバーターは電気機器であるため、定期的なメンテナンスが必要です。
    特にファンが付いているタイプのインバーターは、ホコリや汚れがたまると効率が低下する可能性があります。

インバーターの種類

キャンピングカーで使用されるインバーターには、主に3つの種類があります。
それぞれのインバーターは、使う電化製品や消費電力に応じて選ぶ必要があります。
ここでは、それぞれの特徴と適した使用用途について説明します。

1.短形波インバーター

短形波インバーターは、最も基本的で安価なインバーターです。
直流電流を交流電流に変換しますが、電気の波形は非常に粗く、家庭用の電気に比べて不安定です。そのため、使用できる電化製品が限られます。

  • メリット
    短形波インバーターの最大のメリットは、その価格の安さです。
    また、装置自体が軽量でコンパクトなので、キャンピングカーのスペースを取らずに簡単に設置できます。初期コストを抑えたい場合に最適です。

  • デメリット
    波形が粗いため、パソコンやテレビ、電子レンジなどの精密機器には適していません。
    これらの機器を使用すると、誤作動を起こしたり、機器が故障するリスクがあります。
    また、モーターを使う家電製品(例: 冷蔵庫や扇風機)では動作が不安定になることがあります。

  • 使用用途
    短形波インバーターは、LEDライトやUSB充電器、小型の扇風機など、電力をあまり使わないシンプルな機器に適しています。
    大型家電や精密機器には向いていません。

<参考例>
短形波インバーター 1,000w(SIS-1000N-B)

  • 2821 DC/ACインバーター750W
  • 2820 DC/ACインバーター400W
  • 2807 DC/ACインバーター1500W
  • 2805 DC/ACインバーター750W

2.修正正弦波インバーター

修正正弦波インバーターは、短弦波よりも性能が高く、より家庭用の電気に近い波形を生成します。
しかし、完全な正弦波ではなく、やや階段状の波形をしています。短弦波インバーターよりも多くの種類の家電製品を使うことができます。

  • メリット
    修正正弦波インバーターは、手頃な価格でありながら、家庭用の多くの電化製品を動かすことができます。
    小型冷蔵庫やテレビ、スマートフォンの充電器、ノートパソコンなど、幅広い機器に対応可能です。
    また、短弦波インバーターに比べ、電力供給が安定しているため、シンプルな家電製品には十分に対応できます。

  • デメリット
    修正正弦波インバーターは、電子レンジやエアコンなどの高電力を必要とする家電製品では、動作が不安定になることがあります。
    例えば、電子レンジが動作中に音が大きくなる、調理時間が通常よりも長くなるなどの不具合が発生することがあります。
    また、精密機器には向かないため、これらを使用すると機器の寿命を縮める可能性もあります。

  • 使用用途
    修正正弦波インバーターは、スマートフォンの充電器、ノートパソコン、小型冷蔵庫、テレビ、ファンなどの電化製品に適しています。
    家庭用の電化製品をある程度キャンピングカーで使いたい場合には、コストパフォーマンスは良いでしょう。

<参考例>
修正正弦波インバーター 3,000W(MWPD-A)

  • SIXRUN 1500Wパワーインバーター
  • BESTEK 修正正弦波 インバーター USB-C PD

3.純正正弦波インバーター

純正正弦波インバーターは、家庭用の電気とまったく同じ「正弦波」を生成します。
このため、すべての家電製品を家庭と同じように、キャンピングカー内でも安全かつ安定して使うことができます。

  • メリット
    正弦波が非常に安定しているため、どんな家電製品でも問題なく動作します。
    電子レンジやエアコン、冷蔵庫、パソコンなどの大きな電力を必要とする家電製品も、ストレスなく使用できます。
    また、精密機器にも対応でき、家庭で使っているものと同じ環境で動作させることが可能です。
    純正正弦波インバーターは、キャンピングカー内で快適に家電を使用するための最も信頼性の高い選択肢です。

  • デメリット
    デメリットとしては、価格が高いことが挙げられます。
    さらに、装置自体が大きくて重いため、設置スペースを確保する必要があります。
    また、電力消費も大きいため、バッテリーへの負担が増加します。

  • 使用用途
    純正正弦波インバーターは、家庭で使用するほぼすべての家電製品に適しています。
    冷蔵庫や電子レンジ、エアコン、パソコン、テレビなど、キャンピングカー内で家庭と同じようにあらゆる電化製品を使いたい場合に最適です。
    特に、医療機器のような精密機器や電力消費が大きい機器を使う場合には、このインバーターが欠かせません。

<参考例>
純正正弦波インバーター 2,000W(SP-2000-112)

  • LVYUAN(リョクエン)インバーター 正弦波 12V 2000W 4000W
  • LiTime 12V1000W
  • ROARBATT インバーター
  • 電菱 正弦波インバータSKシリーズ

インバーターに起こりやすい不具合

インバーターは非常に便利な装置ですが、使用を続けるうちに不具合が発生することもあります。
ここでは、代表的な不具合とその前触れ、対策について説明します。

1.過熱

インバーターが過熱することがあります。
特に、大きな電力を必要とする家電製品を長時間使用すると、内部が熱くなりすぎてしまい、正常に動作しなくなることがあります。
過熱が進行すると、インバーターが自動的にシャットダウンすることもあります。

  • 前触れ
    通常よりも大きな音がしたり、ファンが常に回り続けたりします。また、インバーター本体が異常に熱くなります。
  • 対処法
    インバーターを通気の良い場所に設置し、定期的に冷やすことが重要です。
    また、過熱しないよう、電力の使いすぎに注意し、適度に休ませることが必要です。

2.低電圧

キャンピングカーのバッテリーが消耗すると、インバーターは十分な電力を供給できなくなります。
これが低電圧状態であり、この状態では家電製品が正しく動作しなくなることがあります。

  • 前触れ
    警告音が鳴る、家電製品が途中で止まる、または電気が途切れることがあります。
  • 対処法
    バッテリーの状態をこまめに確認し、必要に応じて充電を行うことが大切です。
    バッテリーの容量が小さい場合、大容量バッテリーに交換することも検討しましょう。

3.家電製品の動作不良

インバーターが正常に動作しないと、接続されている家電製品が正しく動かないことがあります。
例えば、電子レンジの動作が遅くなったり、冷蔵庫の冷却能力が低下したりするなどの現象が見られます。

  • 前触れ
    家電の動作が遅くなり、普段と違う音が出る場合、インバーターが不安定になっている可能性があります。
  • 対処法
    インバーターやバッテリーのチェックを行い、必要に応じて修理や交換を行うことが重要です。

インバーター選びのポイント

インバーターを選ぶ際には、以下のポイントを押さえることが大切です。

1.使用する家電の種類

まず、キャンピングカーで使いたい家電製品をリストアップし、それらがどのインバーターで動くかを確認しましょう。
たとえば、LEDライトやスマホの充電のみなら短弦波インバーターで十分ですが、冷蔵庫や電子レンジを使うなら純正正弦波インバーターがおすすめです。

2.電力消費量

使用する家電製品の消費電力を確認し、それに見合ったインバーターを選ぶことが重要です。
大きな消費電力を必要とする機器には、より高出力のインバーターが必要です。

3.コストと設置スペース

予算やキャンピングカーのスペースも考慮に入れて、価格とサイズが合ったインバーターを選びましょう。
短弦波や修正正弦波インバーターは比較的安価でコンパクトですが、純正正弦波インバーターは高価で大きいため、スペースに余裕が必要です。

まとめ

キャンピングカーで快適な旅をするには、インバーター選びがとても重要です。

短弦波、修正正弦波、純正正弦波インバーターそれぞれの特徴を理解し、自分が使いたい電化製品や予算、設置スペースに合わせて最適なインバーターを選びましょう。

また、インバーターに起こりうる不具合に対する予防策も理解しておくことで、トラブルを未然に防ぎ、快適なキャンピングカーライフを楽しむことができます。


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