キャンピングカーは「走る家」とも言える特別な存在です。家族や仲間と自由気ままに旅ができる一方で、万が一の事故やトラブルが起きたときには修理費や補償が大きな負担となることも少なくありません。
「普通の自動車保険と同じでいいの?」「設備やトレーラー部分も補償されるの?」
初めてキャンピングカーを購入・レンタルされる方ほど、こうした疑問を持つことが多いはずです。
この記事では、キャンピングカーの保険選びで絶対に押さえておきたいポイントを分かりやすく解説します。旅行前にぜひチェックして、安心・安全な旅に備えましょう。
1. キャンピングカーに必要な保険の基本知識


まずは「必ず加入すべき保険」と「任意で加入する保険」の違いを整理しましょう。
自賠責保険(強制保険)
公道を走るすべての車に義務付けられている保険で、対人賠償のみを補償します。死亡時は最大3,000万円、後遺障害は4,000万円、傷害は120万円までですが、対物や自分の車両の損害には一切対応していません。そのため、自賠責だけでは不十分です。
任意保険
キャンピングカー所有者の多くが加入するのが任意保険です。主な補償は以下のとおり。
- 対人・対物賠償責任保険:事故で他人や他人の財産に損害を与えた場合の補償。
- 人身傷害保険:運転者や同乗者の治療費などを補償。
- 車両保険:キャンピングカー本体や盗難・自然災害などの損害を補償
2. キャンピングカー保険ならではの注意点


キャンピングカーは一般的な自動車と違い、特殊な事情があります。ここを知らずに契約してしまうと「思っていた補償が受けられなかった」というケースも。
車両保険の上限と設備の扱い
車両保険の上限は500万~1,000万円程度が一般的ですが、キャンピングカーはそれ以上の価格帯も多いため、上限超過分は補償されません。
また、車体だけでなく「ベッド・キッチン・ソーラーパネル」などの設備も含めて契約しないと、修理費を自己負担することになります。
トレーラーや違法改造に要注意
- 牽引型トレーラーは牽引車両とは別に保険が必要。トレーラー専用保険を忘れずに検討しましょう。
- 違法改造車は、事故時に保険金が支払われない可能性が高いので注意が必要です。
3. 実際の補償サービス・保険料の目安
最後に、具体的な補償サービスと保険料の目安を見てみましょう。
補償サービスの一例
- JRVA安心サービスなどでは、タイヤパンクやガラス破損、アンテナやソーラーパネルの破損もカバー可能。
- 装備品の破損は通常の車両保険では対象外のため、追加サービスを利用することで安心感が増します。
保険料の目安
- 自賠責保険料:
- 軽キャンパー → 2年で約16,850円
- 大型(バンコン・キャブコン) → 2年で約34,900円
- 任意保険料: 車両価格・設備・契約内容で大きく変わりますが、一般車に比べると台数が少なく事故率が低いため、割安になる場合もあります。
代表的なキャンピングカー対応保険会社


キャンピングカーの保険は一般の自動車保険とは異なり、車両価格や架装設備を含めた設計が必要です。
対応できる会社を選ばないと「加入できなかった」「装備が補償されなかった」といったトラブルも起こりがちです。ここでは、日本でキャンピングカー保険を扱う代表的な会社を整理しました。
保険会社名 | 主な特徴 | 備考 |
---|---|---|
東京海上日動火災保険 | 大手で信頼性が高く、キャンピングカー専用プランあり。メーカー純正車・改造車も柔軟対応。事故対応・ロードサービスも充実。 | 補償金額はカスタマイズ可能。 |
あいおいニッセイ同和損保 | 8ナンバー登録や改造車も条件付きで引き受け。車両価格2,000万円超は事前審査必須。人身傷害・装備補償も選択可能。 | 高額車両オーナー向けにも対応。 |
三井住友海上火災保険 | 経験豊富で、装備やオプションを反映した柔軟な保険設計が可能。ロードサービスも標準対応。 | 架装品・オプション補償に強い。 |
損害保険ジャパン(SOMPO) | 基本補償に加えてロードサービスが手厚い。全国ネットワークも充実。 | 8ナンバー登録車両にも対応。 |
チューリッヒ保険会社 | 特種用途車両(キャンピングカー)対応。個別に電話相談・見積もりで契約可能。 | Web申し込み不可、電話手続きのみ。 |
シェアティブ(専門代理店) | キャンピングカー専門代理店。新車・中古車問わず、装備やオプションまで含めた補償プランを提案可能。 | カスタム車や架装モデルにも強い。 |
まとめ|「旅の安心」は保険から始まる


キャンピングカーの旅は自由で快適ですが、万が一のトラブル時には修理費が数十万円~100万円以上にのぼるケースも珍しくありません
- 自賠責+任意保険は必須
- 車両価格+設備を含めて契約する
- トレーラーや特有装備の補償も確認する
- 違法改造は絶対に避ける
これらを意識して保険を選ぶことが大切です。
「どんな旅先でも安心して眠れる」――その安心感を支えてくれるのが保険です。ぜひ事前に契約内容を見直し、家族や仲間と最高のキャンピングカーライフを楽しんでください。
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