シャワーはキャンピングカーに必須ではなく、電源システムやFFヒーター、サブバッテリーなど他の装備と比較すると重要度は低いといえるでしょう。
しかし、生活スタイルや利用用途によっては、シャワーが必要不可欠だと考えるユーザーも存在します。
「シャワーが必要」「シャワーに興味がある」という方の為に、キャンピングカーのシャワー装備について解説します。
本記事では、そんなシャワー選びのリアルな注意点と便利さを徹底解説していきます。
シャワー付きキャンピングカーを購入する際の保障内容を解説!
近年はキャンピングカーシャワーは以下のような理由で減少傾向にあるといえます。
- コンパクトなキャンピングカーが主流となっている(軽キャンピングカー・8ナンバー以外のキャンピングカー)
- 各地で入浴施設が充実しており、シャワー導入の必要がなくなってきた
シャワーはメンテナンスなどの手間もかかります。他の装備と比較して需要が低いこともシャワー付きのキャンピングカーが減少している一因だといえるでしょう。
中古車両のシャワー付きモデルを選ぶ際の「保証」や「情報」の見極め方
1. 保証内容の確認と見極め方
- 中古キャンピングカーの保証は、新車に比べて期間が短く、販売店ごとに内容が異なります。一般的には2カ月~半年程度の保証が多いですが、販売店によっては追加で修理保証に加入できる場合もあります。保証の範囲(車両本体・設備・電装品など)や上限金額、保証期間を必ず書面で確認しましょう。
- 納車前に点検整備が行われ、「整備保証付き」と明記されている車両は比較的安心です。現状渡しの場合は保証がないため、リスクを理解したうえで選ぶ必要があります。
- 保証修理の際は、保証書や整備記録簿が必要となるため、これらの書類が揃っているかもチェックしましょう。
2. 情報の正確さを見極めるポイント
- 車両の「修復歴」「車検」状態、「走行距離」「年式」「整備記録」など、基本情報は必ず確認。修復歴がある場合や、整備記録が不十分な場合は、購入後にトラブルが発生するリスクが高まります。
- シャワーや給湯、冷蔵庫などの装備は、実際に動作確認を行い「使い勝手」を体感することが重要です。水回りや電装品の不調は修理費用が高額になるため、現車確認時にしっかりチェックしましょう。
- 内外装の状態も直接確認し、コーキングの劣化や雨漏り跡、床やシートの傷・においなども見逃さないようにします。
まず、中古車両は新車と異なり、前オーナーの使い方や経年劣化によって状態が大きく異なります。そのため、見た目は良くても内部の部品やシャワーなどの設備が劣化している場合が多く、購入直後に不具合や故障が発生するリスクが高いのが実情です。
特にキャンピングカーは、キッチンやトイレ、シャワーなどの特有の設備が多く、これらのメンテナンスや修理には高額な費用がかかることがあります。
保証があれば、こうした設備や車両本体に不具合が生じた際でも、一定期間・範囲内で無償修理や部品交換が受けられるため、予期せぬ出費を抑え、安心して使い続けることができます。
また、保証が付いている車両は販売店が品質に自信を持っている証拠とも言え、購入後のアフターサポートや相談窓口が整備されているケースが多いです。逆に保証がない場合、トラブル発生時の全ての対応や費用を自分で負担しなければならず、リスクが高まりますので、中古車の購入の際には特に注意が必要です
中古キャンピングカーの保障内容の一例
- 保証期間は2カ月から半年程度が主流で、初期不良や納車直後のトラブルに対応するものが多いです。
- 保証の対象となるのは、初度登録から10年未満・走行距離10万km未満など、一定の条件を満たした車両です。
- 保証範囲はベース車両(エンジンやブレーキなどの主要機構)に加え、キャンパー部分(シャワーや給湯設備、電装品など)も含まれる場合がありますが、経年劣化や消耗品、内外装のキズなどは対象外となることが一般的です。
- 整備保証付きの場合は、納車前に点検・整備が行われ、実用上問題ない状態で引き渡されます。
- 保証修理を受ける際は、保証書や整備記録簿の提示が必要で、修理は購入店や指定工場への持ち込みが基本です。
- 一部の販売店では、追加料金で修理保証を延長できるオプションや、アフターサービス窓口の設置もあります。



上記の保障内容の一例を元に、購入する際には再度確認する方がその後の為にもなりますね。
キャンピングカーのシャワーユニット「後付け」実例とパーツ選びのポイント
シャワーユニットを「後付け」する際は、パーツの選び方が快適性を大きく左右します。
2024年以降のモデルでは「圧力」調整や「給湯」方式が多様化しており、「適温」の安定供給が可能なタイプを選ぶことがポイントです。
シャワーユニット「後付け」の実例!
- 圧力調整機能付きシャワーヘッド
2024年以降のモデルでは、圧力調整ができるシャワーヘッドが増えており、水圧が安定しやすくなっています。これにより、限られた水量でも快適なシャワーが可能です。
- 給湯方式の多様化
電気式・ガス式・エンジン熱交換式など、さまざまな給湯方式があり、適温の安定供給が可能なタイプを選ぶことが重要です。特に瞬間湯沸かし型や温度調節レバー付きは、使い勝手の面で人気があります。
- 10L~20L程度のボイラータンク内で水を約60℃まで加熱し、使用時に水と混合して適温にします。
- 加熱はガスや電気を利用し、20~30分ほどで湯が沸きます。
- 一度に使える湯量は20~30L程度で、シャワーなら2人分ほどが目安です
- 走行中のエンジンの熱を利用し、クーラント液を熱交換器に通して水を加熱します。
- 走行距離に応じてタンク内の水が温まり、ガスや電気を消費しないため経済的です。
- 国産キャンピングカーで多く採用されている方式です
こちらの記事が非常にわかりますので参考にしてください。
シャワー付きキャンピングカーは本当に便利?・水補給・排水・電源問題を解説
キャンピングカーの「給水」と「排水」構造:蛇腹ホースと排水タンクの注意点
キャンピングカーのシャワーは、給水タンクから電動ポンプで水を汲み上げ、蛇口やシャワーヘッドへ送水します。使用後の排水は、蛇腹ホースを通じて排水タンクに集められる仕組みです。
蛇腹ホースは柔軟性が高く、車内の限られたスペースでも配管しやすい一方、経年劣化による亀裂や接続部の緩みで水漏れが発生しやすいため、定期的な点検と交換が必要です。
排水タンクが満杯になる前に、RVパークやダンプステーションなど指定場所で処分することも重要ですし、また、給水・排水タンク内部の清掃やフィルターの定期的なメンテナンスも衛生面で欠かせません。
これらのことは、定期なメンテナンスで解消できることです。
トイレ・シャワー使用時の「充電」や「電源」問題、どう解決する?
キャンピングカーで「トイレ」や「シャワー」を使う際に直面するのが、「充電」や「電源」の問題です。特に「給湯」機能や「電動」ポンプを使用する場合、「1500W」クラスの消費電力が必要になるケースもあり、「使い方」を誤るとバッテリー切れにつながる恐れがあります。
それではここで、水回りで必要な電源の確保のしかたを見ていきましょう。
キャンピングカーのシャワーやシンクなど水回り設備には、主に電動ポンプや給湯器が使われるため、安定した電源確保が不可欠です。
サブバッテリーの充電方法は主に3つ
- 走行充電(エンジン稼働中に発電機から充電)、
- 外部充電(RVパークや自宅のAC100V電源から充電)、
- ソーラーパネル充電(太陽光で充電)
電動ポンプや給湯器の消費電力が大きい場合は、バッテリー容量や充電能力を十分に確保し、電力残量の管理も重要です。外部電源が使えるキャンプ場を活用したり、ソーラーパネルを追加することで、長期滞在や連泊でも安心して水回りを利用できます
電源問題を更に詳しく解説
電動ポンプや給湯器など消費電力の大きい機器をキャンピングカーで使う場合、バッテリー容量は使用機器の合計消費電力と使用時間から計算する必要があります。
たとえば、1日あたりの消費電力が1.3kWh(1300Wh)なら、12Vバッテリーでは約108Ahが必要となり、余裕を持たせるなら120Ah以上が推奨されます。
実際には、105Ahのサブバッテリーで1泊分の電力をまかなえるケースが多いですが、給湯器やシャワーを2人で使う場合は2000Wh程度消費することもあるため、200Ah以上の大容量バッテリーや複数台のバッテリーを組み合わせるのが安心です。
200Ah以上の大容量バッテリーや複数台のバッテリーを組み合わせるのが安心


200Ah以上の大容量バッテリーや複数台のバッテリーを組み合わせる場合、代表的なのは「リン酸鉄リチウムイオンバッテリー(LiFePO4)」です。
たとえば、PYLONTECH製の200Ahリン酸鉄リチウムイオンバッテリーは、12.8V・200Ahの容量で、スマートフォンからBluetooth接続で状態管理ができる高性能BMS(バッテリーマネージメントシステム)を内蔵し、IP65の防塵防水仕様や寒冷地対応ヒーターも備えています。


また、キャンピングカー用リチウムイオンバッテリーには200Ah、300Ah、400Ahといったラインナップがあり、300Ahや400Ahのモデルも人気です。200Ahは小型・中型キャンピングカー向け、300Ah以上は長時間の電力供給やエアコン・電子レンジなど高消費電力機器の使用にも対応できます。
複数台のバッテリーを並列接続して合計容量を増やす方法も一般的で、例えば105Ahのディープサイクルバッテリーを3台組み合わせて315Ahにするなど、用途や設置スペースに応じて柔軟に構成できます。
リチウムイオンバッテリーに関する記事がありますので、参考してください。
リチウムイオンバッテリーの取り扱いについても書かれているので御覧ください
シャワールームを自作?温水ボイラーの後付け?キャンピングカーの快適バスルーム作りガイド


キャンピングカーで快適なバスルームを自作するなら、細部への配慮が欠かせません。
特にシャワールームの「天井」は、高温や蒸気がこもりやすく、十分な防水処理がなければ湿気や汚れの原因となります。
防水シートやシーリング剤を追加し、長期的な耐久性を確保しましょう。
また、温水ボイラーの後付け時は「液晶」温度モニターを給湯ラインに取り付けることで、適温管理が容易になり、使い勝手が大幅に向上します。
自作シャワールームのポイント:「天井」の防水処理と「液晶」温度管理モニター
シャワールーム天井の防水処理は絶対に手を抜けない!
自作シャワールームで意外と見落としがちなのが「天井」の防水です。
シャワーを浴びると高温の蒸気が天井にたまりやすく、そのままにしておくと湿気や汚れがしみ込み、カビや腐食の原因になってしまいます。



私達のおすすめは、防水シートを天井全体にしっかり貼り、さらにシーリング剤で隙間を埋めること。
施工前には必ず下地の汚れやカビを落として、しっかり乾燥させてから作業するのがポイントです。これだけで、長く快適なシャワールームが保てますよ。
液晶温度管理モニターで“適温”を見える化!
もう一つのおすすめポイントは「液晶」温度管理モニターの設置。
給湯ラインに取り付けることで、今出ているお湯の温度がひと目で分かります。これがあると、シャワーの温度調整がとても簡単になり、熱すぎたりぬるすぎたりする心配がありません。
後付け温水ボイラーの選び方とDIY設置アドバイス
シャワールームの設備がわかったところで、今度は肝心なボイラーと電源ポンプなどの設置手順についてです
キャンピングカー後付け温水ボイラーの選び方とDIY設置アドバイス
~電動ポンプとの相性・使える電源容量に注目して快適なシャワー環境を作る流れ~
- 温水ボイラーの仕様に「対応水圧」や「推奨ポンプ流量」が記載されているので、既存の電動ポンプがその範囲内かを必ず確認します1。
- 水圧が足りないと安全装置が作動したり、十分な湯量が得られない場合があります。
- 必要に応じて、ボイラー推奨のポンプ(例:流量3L~6L/分)に交換しましょう。
- 電気式の場合、消費電力(例:1000W~1500W)に対してサブバッテリーやインバーター容量が十分か計算します。
- ガス式やヒートエクスチェンジャー式は、主にポンプ駆動用のDC12V電源のみでOK。バッテリー負担が軽く、ポータブル電源でも運用可能です2。
- サブバッテリーのAh(アンペアアワー)容量を確認し、シャワーや他の家電と併用しても余裕があるか事前に計算しましょう
- ボイラー本体、電動ポンプ(必要なら交換)、給水・排水ホース、断熱材、防水シート、シーリング剤、液晶温度モニターなどを揃えます1。
- ポータブルタイプなら、ポリタンクや専用ホースも用意します
DIY設置の手順
- 設置場所の確保と防水処理
・ボイラー本体や配管の設置スペースを決め、天井・壁・床の防水シート施工とシーリング剤での目止めを徹底します。 - 配管・電源の接続
・給水タンクからポンプを介してボイラーへ、さらにシャワーヘッドまでホースを配管します。
・電源(DC12V/AC100V)はバッテリーやインバーターと安全に接続。 - 液晶温度モニターの設置
・給湯ライン途中に取り付けることで、出湯温度をリアルタイムで確認できます。 - 動作テスト・漏れチェック
・全ての配管・電源接続後、水漏れや電源トラブルがないか必ず動作確認します。
- 使用後は排水タンクを早めに処理し、配管やボイラー内部の水抜きを忘れずに。
- 定期的に防水シートやシーリングの劣化をチェックし、必要に応じて補修しましょう。
- 温水ボイラー選びは「電動ポンプの対応水圧」「使える電源容量」「設置スペース」の3点が肝心。
- DIY設置は防水処理と電源・配管の安全施工がポイントです。
- ポータブルタイプやガス式は電源負担が少なく、DIY初心者にもおすすめです。
快適なシャワー環境を自作で実現するため、各種パーツの相性や電源計算をしっかり行いましょう。



もちろん、DIYが苦手、不安だという方はもちろんご相談ください。より快適に過ごせる理想のキャンピングカー作りをお手伝いします。
キャンピングカーのシャワー選びはここが重要!保証・給湯・電源の最新事情と注意点 まとめ


キャンピングカーのシャワー装備は必須ではありませんが、利用スタイルによっては重要な設備です。
中古や後付けの場合、保証内容や給湯方式、電源容量など事前確認が不可欠です。
給湯方法は電気・ガス・エンジン熱交換式など多様化し、メンテナンスや給排水管理も重要なポイント。
DIY設置では防水処理や適切な配管、電源計算が快適性と安全性の鍵となりますので、不安がある時には是非専門業者のご相談ください。
各種パーツの選定と定期的な点検で、快適なシャワー環境を実現できます。